2008
11.29

カカシの夏休み

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 「カカシの夏休み」(重松清/著)。

 
 ダムの底に沈んだ故郷を出て二十年、旧友の死が三十代も半ばを過ぎた同級生たちを再会させた。帰りたい、あの場所に―。家庭に仕事に難題を抱え、人生の重みに喘ぐ者たちを、励ましに満ちた視線で描く表題作始め三編を収録。現代の家族、教育をテーマに次々と話題作を発信し続ける著者の記念碑的作品集。


 ・カカシの夏休み

  主人公は小学校5年2組の担任教師で、一人の問題児を抱えて悩んでいた頃、旧友の死によって中学の同級生たちと再会し、ダム底に沈んだ故郷に帰りたいと思うようになる。
 でも常に”ノスタルジー禁止”と心で言い聞かせ、いろんな問題に四苦八苦しながら生きている。
 そんな話を読んでいて、自分はノスタルジー無しには生活出来ないので、耐えられませんね。
 この先良いことなんて想像出来ないもんだから、つい現実逃避してしまう悪い癖があるので。
 昔の友人に会いに故郷に帰ってみようかなと思ってしまいましたね。
 みんな色んな物背負って生きてるんだろうなぁ・・

 ・ライオン先生

  こちらは高校で古文を教えている1年C組の担任教師で、昔教え子と結婚したが娘を生んで数年後に病気で亡くなり、今は大学生になる娘と二人で暮らしている。
 ライオンのたてがみのような髪型なので”ライオン先生”と呼ばれているが、今はもう地毛ではなくカツラを被っている事は娘以外には秘密にしている。
 そんな彼のクラスにも不登校の生徒が一人いて、何とか登校させようと四苦八苦している。
 この話は、共感出来るところがあまり無かったけれど、カツラで悩む男の気持ちが伝わってきました。
 
 ・未来

  ボランティア活動をしている19歳の女の子が主人公で、3年前同級生の男の子が自殺したのが彼女のせいにされてしまう。それが原因で精神的な病気になり学校を辞めて今も通院している。
 そんなとき、中学2年生の弟のクラスで虐められていた男の子が自殺し、遺書に弟の名前が書かれていた事で加害者扱いされてしまう。
 かなり暗い話ですが、身近に自殺した人が居る人間にとっては、他人事には思えなかった。
 当時の事を考えると憂鬱になるけど、遺書が無かったため未だに原因がハッキリしないのできっと何時までも忘れられない事なんだと思う。


 と言うことで、今回も昔の思い出に浸る事の多かった本でした。
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