2012
02.22

わが母の記

Category: 映画
 2月16日(木)松竹試写室にて映画「わが母の記」を鑑賞。

 この時期に今年初めての試写会となりました。

 この調子だと、今年はあと何本も観られないんだろうなぁ。

 こちらの試写室は何度か訪れていますが、何故か妙に落ち着いて観られるし、駅からも近いので好きな場所です。

 上映開始5分前くらいの入場だったので、1列目に座りました。


 あらすじ: 昭和39年。小説家の伊上洪作(役所広司)は実母の八重(樹木希林)の手で育てられなかったこともあって、長男ではあるが母と距離をとっていた。しかし、父が亡くなったのを機に、伊上は母と向き合うことになる。八重もまた消えゆく記憶の中で、息子への愛を確かめようとしていた。



 とても、昭和の日本映画らしい趣のある、大人が落ち着いて楽しめる貴重な映画と言ってよいでしょう。

 原作者の自伝的小説の映画化との事ですが、作者の井上靖氏の作品を読んだことが無いし、氏のことも知らない自分にとって、役所広司さん演じる洪作(古き良き昭和の頑固親父風)のイメージがイコール作者のイメージとして映りました。

 良い原作を上手くまとめただろうと思われる脚本と演出、昭和40年前後を彷彿とさせる風景を丁寧に切り取っただろう映像、そして豪華役者陣の素晴らしい演技。

 恐らくこれ以上は望めないだろうと思われる程の完成度でしょう。

 これを観ると自分の母親や家族についてどうしても考えざるを得なくなる。

 自分の場合は、母との確執(言ってしまえば、まぁ自分の我が儘なんでしょう)があり、実家にいた頃はいつも口喧嘩ばかりで、それが嫌で家を出たようなものでした。

 上京してからでも、たまに掛ける電話で喧嘩が始まる始末。

 親不孝者の愚息が心配でしょうが無いのは申し訳無いと思うんですが、お互い素直になれないんです。

 しかも両親の世話は、同居している兄夫婦に任せっきりなもので、自分の立場なんて最悪です。


 と、まぁ、こんな事を考え始めたら、映画の感動も薄れてしまいますね。

 一番の感動シーンは、洪作が母をオンブして海辺を歩くところ。

 そして、あおいちゃんのセーラー服姿の違和感の無さにも感嘆した。

 ただ、痴呆の母親の看護に関しては裕福な家庭環境でのものなので、共感できない部分も人によってはあるだろうと思います。

 
 観終わってすぐ、もう一度観たいと思う作品はなかなか無いので、大事にしたい映画の一つです。


     満足度:★★★★☆
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2012
02.15

名画座探訪2012年 その1 

Category: 映画
 2月10日(金)飯田橋ギンレイホールにて映画「ミケランジェロの暗号」「ゴーストライター」2本立てを鑑賞。

 バイト明けで金、土と連休になり、しかも土曜日に数年ぶりに会う予定だった友人が仕事になったため2週間後に予定を先送りしたので、観逃した映画でも観ようとのんびり飯田橋まで歩いた。

 平日の朝なのに開映前から10人くらい並んで待っていたのにはちょっと驚いたが、自分は並ばずに開映時間まで散歩を続けた。

 散歩と言えば、「ちい散歩」地井武雄さんの病状が気になるところですが、地デジ化前は、ほぼ毎日のように見てましたので番組が終わらないことを願いたいです。

 で、開映後に入場して3列目の右寄りに席を確保し、早速バイト先で仕入れたおつまみをアルコールではなく(残念だが眠くなると困るので・・)暖かいお茶と共に食し、上映開始を待ちました。


 「ミケランジェロの暗号」


 あらすじ: ユダヤ人美術商の一家に代々伝わるミケランジェロの絵画をイタリアのムッソリーニに送り付け、優位な条約を結ぶ材料にしたいナチス・ドイツは絵画の強奪に成功するも、贋作であることが判明。一方、本物の絵を隠した一家の息子ヴィクトールは、父親が遺した謎のメッセージを受け取っていて家族の命を守るためナチスと駆け引きをしようとするが……。


 題名からして難しい内容なのかなと懸念してましたが、意外(失礼ですね)に分かりやすく楽しめました。

 途中、ユダヤ人とドイツ人の立場を入れ替えて偽装してから、何処でどんな風に暴かれるのかドキドキしながら観てました。

 中盤、ヴィクトールの父親が残したメッセージの意味が早々に分かってしまい、結末も想像出来てしまったのが残念でしたが、良く出来ていたと思います。

 
     満足度:★★★☆


 「ゴーストライター」


 あらすじ: 元イギリス首相アダム・ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝執筆を、破格の報酬で引き受けたゴーストライター(ユアン・マクレガー)。その仕事の前任者が事故死したこともあり、彼は気乗りがしないままアメリカ東部の島へと向かう。同じころ、イスラム過激派のテロ容疑者に対する拷問への元首相の関与が取り上げられ……。


 ユアン君主演の映画は何故か気になってしまう、否、気になる映画に彼が出ているからなのか、まぁどちらにしても観たいと思わされるんだから結果は変わらないって事なんですけどね。

 サスペンス?ミステリー?スリラー?それぞれの要素を持ちながら、型にはめられない雰囲気で、スクリーンからは、監督独特の暗ーい、湿り気を帯びた、不安定な空気感が漂ってくる様だった。

 ユアン君演じるゴーストライターが、前任者が亡くなった事に首を突っ込むはめになり、調べるうちに誰が怪しいのか判断出来なくなってきたので、途中から、あまり考えずに流れに身を任せたら、結果、単純に騙されていた。

 ただ、ラストに明かされるトリックには、

 ”ここまで引っ張ってそれなのか・・”

 とちょっと呆れた感があったけど、それ以上に終わり方がショックだった。

 観終わってここまで虚しい気分になったのは久しぶりだ。


     満足度:★★★★


 映画館を出て、小腹がすいたので、普段行かない方(JR飯田橋駅の改札を出た左側)をブラつくと、”大勝軒”と”青葉”が並んで店を開けていた。

 悩んだすえ、”青葉”の中華そばを食し、お腹を満たして、派遣会社の事務所に向かいました・・

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2012
02.08

麒麟の翼

Category: 映画
 2月6日(月)TOHOシネマズにて、映画「麒麟の翼~劇場版・新参者~」を鑑賞。

 本日は普通の日で、しかもお金の無い月末月初なので、取って置きのポイントを使って観る事に。

 そういう意味では、お客さんも少なく、年齢層も高めでとても観やすい状態でした。

 ドラマ「赤い指」と「新参者」はある程度見ていますが、原作は未読(「赤い指」以外)です。

 
 あらすじ: 腹部を刺された状態で8分間も歩き続け、東京・日本橋の麒麟(きりん)の像の下で息絶えた男性。一方、容疑者の男は逃亡中に事故に遭い、意識不明の重体となる。日本橋署の加賀恭一郎(阿部寛)は事件を捜査するにつれ、関係者の知られざる一面に近づいていく。被害者はなぜ必死で歩いたのか、はたまた加害者の恋人が彼の無罪を主張する理由とは……。

 
 これは「新参者」と思って観ない方が良さそうです。

 エンディング曲が山下達郎から、JUJUに変わっていることからも想像できますが。

 シリーズ最高傑作の映画化との事ですが、どうしても映画「容疑者Xの献身」と比較してしまいますよね。

 残念ながら「容疑者・・」には叶わないデキと言わざるを得ないでしょう。

 しかも、ドラマ「新参者」と比べても、感動という意味ではドラマの方が良かったと思います。

 原作を何処まで再現したのかは分かりませんが、丁寧に作り上げようとしているけれど、終盤の殺人に至る経緯や動機付けが弱いため、意外性や感動が薄れてしまいました。

 中井貴一さんはとても良く、この映画で一番目を引きましたが、その反面、劇団ひとり(「八日目の蝉」に続いてここでもやっちゃってる)やガッキー等、配役に問題があったと思います。

 被害者の父親と息子に関わっていくことで、亡くなった父親に対する加賀自身の気持ちの変化(看護師との絡みも関係しているだろう)は興味深かった。

 この辺りは「赤い指」を見ているとよく分かると思います。

 
 あまり良いことを書いていませんが、そんなに悪かった訳では無く、色々考えさせられた部分もあるので、観て良かったとは思います。

 
 日本橋の麒麟を見た事が無いので、近いうちに訪れてみたいですね。


    満足度:★★★
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